ホスピタルアートとは?
ホスピタルアートとは病院やクリニックなどの医療施設の壁面や天井にアートを施し、
病院に関わる方が心身共に平穏になることを目的として、欧米を中心に注目を集めている取り組みです。
日本での活動の歴史は浅く、普及率は低いのが現状です。
ホスピタルアートを医療施設に取り入れることで得られる効果を様々な視点からまとめましたのでご覧ください。
患者様にとっての効果
■ リラックス効果:病院という無機質なイメージの空間にアートがあることで緊張や不安を和らげリラックスした気持ちにさせます。
■ 気分の向上:色彩やデザインが気分を明るくし、ポジティブな感情を促進します。
■ 痛みの軽減:視覚的な楽しみが痛みや不快感を一時的に忘れさせる効果があります。
■ 回復の促進:快適な環境が治療効果を高め、回復を早めることが研究により示されています。
■ 親しみやすさの向上:アートが病院の雰囲気を和らげ、患者がリラックスしやすい環境を作ります。
医療従事者にとっての効果
体力的にも精神的にも辛く、辞めてしまう方が多いこの医療の業界に従事してくださっている方にとっても、ホスピタルアートはポジティブな影響を与えています。
■ ストレスの軽減:見るだけで気分が落ち着くアートが、医療従事者のストレスを軽減します。
■ 職場環境の改善:視覚的に心地よい環境が、職場の雰囲気を明るくし、働きやすい環境を提供します。
■ モチベーションの向上:美しい環境で働くことがモチベーションを高め、仕事の質向上につながります。
■ コミュニケーションの促進:アートをきっかけに患者様との会話が生まれ、コミュニケーションが円滑になる効果が期待されています。
訪問者や地域社会への効果
■ 訪問者の安心感:家族や友人が訪れる際にアートがあることで病院の雰囲気が和らぎ、診療や検査の待ち時間をポジティブに過ごせるようになり、安心感が得られます。
■ 地域社会の魅力向上:クリニックが地域のアートや文化を取り入れることで、地域全体の魅力が向上します。
建築的な効果
■ 空間の美観向上:アートが建物内部の美観を向上させ、患者や訪問者にとって魅力的な環境を提供します。
■ 空間のアクセント:特定のエリアや部屋にアートを配置することで、空間に視覚的なアクセントを与えます。
■ 導線の明確化:アートを利用して病院内の導線を強調をサポートします。
■ スペースの機能分化:アートを使って空間を視覚的に区切ることで、スペースを分かりやすくします。
■ 癒しの空間創出:待合室や診察室にアートを配置することで、患者様がリラックスできる癒しの空間を提供します。
■ 建物価値の向上:美しいアートを取り入れることで、施設全体の価値が向上につながります。
■ 環境心理学的効果:アートが持つ心理的効果により、建物内のストレスレベルが低下し、全体的な快適性が向上します。
弊社設計クリニックでの導入事例を紹介
大岡成光建築事務所にて設計・監理をさせていただきました、静岡県浜松市中央区 野口医院 小児科・内科、皮膚科様にて
野口智靖先生のご意向でホスピタルアートを導入されました。
artsprojectの森合音さんを通じて、デザイナーの馬場千愛さんにデザインしていただいたアートになります。
野口医院様のアートは「動物の演奏会」をテーマに、実際に浜松市動物園を見学されて作成された作品です。
弊社も制作の様子を見学させていただきましたが、野口先生はじめ医院のスタッフさんも筆を持ち、壁画制作に参加してくださり
とても賑やかな現場でした。
小児科らしい患者様や医院で働く方々の気持ちがほっとほどけるような、癒しを感じる素敵な壁画です。
お施主様が選定された折り上げ天井の空模様のクロスは、小児科らしさを感じられ、
ホスピタルアートの雰囲気とも相性良く仕上がりました。
アート制作過程をタイプラプスで撮影させていただきましたのでぜひ動画をご覧ください。
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