デザインコンセプト
親世帯3人と子世帯3人と愛犬である大型犬が暮らすための二世帯住宅です。玄関やキッチン、浴室等の設備は共有するタイプの二世帯住宅です。世帯間のプライバシーはある程度確保しながら、同じ空間の中でお互いの気配は感じることが生活していく上で必要と考えたため、"土間と吹抜"という比較的あいまいな中間層によって相互をゆるやかに関連付けたレイアウトとしました。また南側に広がる美しい田園風景をどの部屋からも室内に取り込むことができるようにするために、随所に大型開口部を設けました。日射を十分に取り込むことができるのはもちろんのこと、建物内の換気も考慮して風の通り道をプランニングから意識してデザインしました。二世帯のご家族が楽しそうにリビングから土間で遊び、さらに天気の良い日には土間の大型開口部を一斉に開放し、主庭を思う存分満喫する姿が想像できます。
高さを抑えたバランスの良いファサード
室内の天井高さを十分に確保しながらも、全体的な建物の高さを低く抑えることで外観の重心が低くなり落ち着きのあるまとまったファサードになります。また玄関部分の深い軒下空間から北側に伸びていく大屋根がとても特徴的です。
玄関ポーチ部分には2m程の屋根が架かっているため雨の日でも濡れずにカギの出し入れや傘をさすといった動作をゆったりと行うことができます。玄関を出るところから落ち着いて行動できると、一日を快適に過ごせそうな予感がします。
玄関から見る南側の田園風景がお気に入りの絶景です。澄み切った青空とみずみずしい緑がとても気持ちの良い絶景です。
道路側から見る外観は異なる高さをもつ屋根が程よくズレてアクセントになるように計算を基にデザインしてあります。色彩としてはホワイトのフラットサイディングに上質なミディアムブラウンの木目が際立って見えることを意図しています。
玄関横に配置した木目調ルーバーはデザイン上も重要なアクセントになっていますが、機能的にも道路から建物内部の目隠しとして重要な役割を担っています。玄関を開けたらすぐに通行人に内部を見られることを防いでいます。
マスタードイエローのキッチンが映える広いリビング
一度見たら忘れられない素敵な色彩のキッチンが主役の広々としたLDKです。キッチンとフローリングが個性的で主張しているため壁と天井とドアはシンプルなホワイトで統一することで空間としてのイメージが濃すぎないように調整しています。
イエローキッチンのバックにさりげなくアクセントとして入れた45二丁タイルもいいテイストとして空間を演出しています。
そして家族全員が集まって楽しく食事するダイニングテーブルを空間的に盛り上げる役割のペンダントライトです。
二階の子世帯エリアとつながる吹き抜け部分です。お互いのいる場所はそれぞれ異なるけど何となく気配や様子は把握できる絶妙な距離感をつくるために必要なとても大切な要素です。
様々なシーンをメイキングする"土間"
玄関からリビングそして親世帯の個室を空間的につなぐことで家族がバラバラにならず積極的に交流する場となる"土間"です。土間と言っても床仕上はブラックの大型磁気室タイルを採用しましたのでおしゃれなインテリア空間としても日々の生活から楽しむことができます。
リビングから玄関がつながり、そしてさらに奥には親世帯の個室まで"土間"によって空間が広がっています。
土間から反対側の奥の和室にもつながっています。まさに土間が家族全員をつなげていると言っても過言ではありません。
土間のブラックタイルに合わせたブラックキャビネットも来客者をおしゃれに出迎えてくれます。
シックな色調の落ち着いた洋室~2F~
2Fのプライベートルームではダークブラウンのフローリングを基調にし、アクセントとして濃い色のクロスとドレープカーテンを配置することで落ち着きのあるシックなイメージの空間になっています。
アクセントクロスのないシンプルな空間にはドレープカーテンに遊び心を入れて華やかさを添えています。
もちろん2Fのバルコニーに設けた木目調ルーバーから見える田園風景もとても素晴らしい眺めになっています。
遊び心満載のアクセントクロス
エントランスやリビングでは使えないような個性の強い柄物のクロスもサニタリー空間では思い切ってデザインすることができます。例えばこちらのカジュアルな花柄のアクセントクロスは地味になりがちなトイレ空間を素敵な空間へと変化させています。
黒字に白のアルファベットが隙間なく広がるクロスはなんと上下逆に張ることでまるでおしゃれなカフェのような手洗いスペースとなっています。木目の枠が際立つミラーとキャビネットとの相性も抜群ですね。